2019/06/18
タウタンパク質とアルツハイマーと睡眠について
タウタンパク質は中枢神経細胞に多量に存在し、脳の神経ネットワークを構成する神経軸索の機能に必須なタンパク質です。
ところが、タウタンパク質が蓄積し、リン酸化して異常が生じると、神経細胞の死を招き、アルツハイマー型認知症の病状が現れることで知られています。
睡眠不足の人と、そうでない人のタウタンパク質の発生量を比べる研究によると、睡眠不足グループの人からは
夕方から朝方のタウタンパク質の上昇が確認されました。
このタウタンパク質は通常、一晩の眠りで現れるレム睡眠の3回目と4回目の間で浄化されます。
成人の平均の眠りの1ステージ(ノンレム睡眠からレム睡眠の眠りの流れ)が90分とすると、
6時間以下の睡眠時間はタウタンパク質の浄化されないということなのです。
このタウタンパク質を溜めないためには、睡眠スケジュールをしっかりと決めて質のいい睡眠をとることが重要です。
そして、毎朝の起床時には朝日を浴びるということもとても大事です。
また、睡眠不足の人は、栄養不足という分析結果も出ています。
一晩あたりの睡眠時間が7時間未満の人々は、マグネシウム、ナイアシン、カルシウム、ビタミンA、D、B1、亜鉛、
およびリンの摂取量が少ないことがわかりました。
この調査は、米国の成人の全国的に代表的なサンプルである国民健康栄養調査(NHANES)のデータに基づいています
食事を摂る時間と毎日のメニューについては、睡眠に深い関係があります。また、睡眠と食事についてのお話は次回させて頂きます。