コタツで寝ると・・・

日本人が愛する伝統的暖房器具「コタツ」。床暖房やエアコンのように室内全体を暖めるタイプの設備が当たり前になった現代でも、コタツは人気です。

しかし、「コタツで寝ると風邪を引く」とよく言われています

なぜでしょうか。

コタツの場合室内にほかの暖房器具がなければ、上半身は10度程度、下半身は40度程度と、実に30度もの温度差にさらされ続けることになります。この体の部分での温度差が大きいと、自律神経が非常に強い負担がかかっている状態になっています。これは体内でヒートショックが起こっている状態なのです。

**ヒートショックとは

急激な温度変化、寒暖差で血圧が急上昇することです。この血圧、血管の変動で心筋梗塞、脳梗塞が引き起こされるリスクが高まります。

人間は、寒ければ交感神経が優位に働き、血管を収縮させ、熱を外に出さないようにして体温の低下を防ぎます。また、暑ければ副交感神経が優位に働き、血管を拡張させて熱を外に出し、体温上昇を防ぐという体温を一定に保とうという機能が備わっています。これは自律神経の働きによって調節されています。

 

また、コタツで40度といえばインフルエンザ級の体温であり、ぽかぽかとあたたかく感じていてもこの高温は自律神経が乱れる原因であり、身体は疲労し免疫機能も低下します。

 

「コタツで寝ると風邪を引く」といわれる理由は、人間に備わっている温度調節力に負担をかけるため、結果として自律神経が乱れ免疫力が低下してしまうからです。

また、コタツを使用しエアコンやストーブを使わない場合は、室内は乾燥・寒冷環境になり、インフルエンザウイルスなどが増殖しやすくなります。

 

コタツの設定温度は低めにして、室温はインフルエンザウイルスが活発にならないよう20度以上、湿度50~60%に保つように心がけ、コタツでは寝ないことをおススメします。

そして、みかんとコタツ・・日本の冬の風物詩ともいえる心温まる空間でリラックスの時間をお過ごしください。