マインドフルネスと皿洗い

マインドフルネスの語義として、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」といった説明がなされます。(ウィキペディアより)

気づき、集中、自覚などと言い換えられ、反対語はというと、注意散漫、ぼんやり、集中力欠如なども当てはまります。

最新の脳科学でマインドフルネスにより「ストレス軽減」「集中力アップ」「自律神経回復」などの効果が実証され、また、小学校などの教育機関で積極的に取り入れた結果、子どもたちのいじめや差別が減ったという報告もあります。

 

マインドフルネスの状態に到達する手段として、瞑想が行われます。

マインドフルネスの瞑想により得られるメリットとして・・・

ストレスが軽減される

瞑想中は、脳からα(アルファ)波が出るようになります。α(アルファ)波は脳波の一種で、自律神経が整いストレス軽減に役立つと言われています。

一般的なリラックスと瞑想は違い、瞑想は緊張でもリラックスでもない、第三の心的状態だそうです。(京都大学准教授の野村理朗氏

集中力アップが期待できる

瞑想には集中力を高める効果が見られることが分かりました。(ジョンズ・ホプキンズ大学の

キャサリーン マクレーン教授をはじめとした研究者による)

60人を対象に瞑想と集中力に関する実験を行った結果、「瞑想を行うことで、集中力が高まる。瞑想を行った実験対象者は、用意したつまらない実験にも集中して取り組むことができた」とのことです。

ポジティブシンキングになれる

瞑想によって脳がリラックスした状態になると、自分の考え方にも良い影響があります。(メリーランド大学のケヴィン W.チェン教授)

2,466人を対象に、さまざまな瞑想を被験者に試してもらった結果、瞑想後は不安のレベルが下がったそうです。

 

一方で、フロリダ州立大学での最新の研究によれば 『食器洗いは癒しの時間になり、マインドフルネスの役割を果たす』

と発表しています。

“マインドフルネスとは、瞑想をするということではない。意識を現在に集中させる、

新しいことに気づくというシンプルなプロセスだ“(ウォートン・スクールの教授)

きちんとした方法でやれば、食器洗いは、幸福感を増幅させることが科学的に証明されていて、「いま」に集中し、泡やお湯の感触がマインドフルネスの役割を果たすそうです。

 

家事はリラックスの時

日々のつまらない雑用も、ちょっと視点を変えて取り組めば立派なマインドフルネス瞑想に匹敵する時間になり、アイディアが生まれるチャンスが詰まっているのです。

実は、あの有名な二人も毎日皿洗いをしています。

      • ビル・ゲイツ “毎日皿洗いをしているよ。僕がやっていることで一番セクシーだと思う“
      • ジェフ・ベゾス “毎晩皿洗いをしているよ“

ということを、インタビューで言っています。

どんなに忙しくても、どんなに金銭的に余裕があっても彼らが家事をし続けるのには、理由があるようです。

 

アイディアや想像力には、脳を休めてリラックスが必要であり、実は家事をしているときも革新的なひらめきが起きるのかもしれません。

日々のつまらない雑用も、ちょっと視点を変えて取り組めば、立派なマインドフルネス瞑想に匹敵する時間になるということです。