色の効果『睡眠編』

私たちの生活の中には様々な情報が存在し、8割以上を視覚からそれらの情報を得ています。
そんな視覚から得られる情報の中でも、色は心理的な効果があり、人の感情を動かすことも可能になります。
世の中を動かしているような偉い人達は、色の偉大な力をよく知っています。
たとえば、歴代のアメリカ大統領は、熱い演説をするときは赤系のネクタイをします。

なぜかといえば、人は赤を見ると血圧が上がり、興奮する事を知っているからです。反対に、冷静な演説をするときや、好印象を与えたいときは、青系のネクタイをします。

肌でも色を感じている!

色による体感温度を調べる実験の結果があります。それによると、赤い部屋に入った時と青い部屋に入った時とでは、

体感温度が3℃も違うという事です。赤い部屋に居る方が暖かく感じます。
次に、目隠しをして同じ実験を行いましたが、同じような結果が得られたのです。


この結果から、私たちは目だけでなく全身で色を感じている事が分かります。

肌で色を感じる事を活用しよう

 冷え性の方は、赤やオレンジ系の衣類がおすすめです。体感温度が上がるからです。
 暑くて眠れない場合は、青系のパジャマや布団がおすすめです。体感温度が下がり寝苦しさを避ける事ができます。

寝室の色が睡眠に影響を与える!!

イギリスのホテル、トラベルロッジが2000件のイギリスの家庭の寝室の色と睡眠の関係を調査しました。その結果、最も長く睡眠時間をとることができる部屋の色は青でした。青は静寂を連想させて血圧や心拍数を下げる効果があるためと考えられています。(下記の表を参考ください。)
一方、眠りを妨げる色の紫は、インスピレーションを刺激し悪夢を見やすくなります。茶色、灰色はどちらも感情が湧きにくく、孤立した気分になりやすくなります。これらの色は、落ち着きのない睡眠をもたらすと考えられます。
この研究では他にも面白い発見がありました。

青い寝室で眠る人の58%がいつも目覚めたとき、幸福感を感じる
緑の寝室で眠る人の22%がいつも目覚めたとき、楽観的で前向きな気分になる
寝室に銀色の装飾があると、21%の人が寝室で運動したい気分になる

この調査から、寝室の色が睡眠のパターンとその日の気分に影響していることがわかります。

寝具によく使われる白も体を緊張させて覚醒させるため、睡眠に不向きと言われています。白系であれば、明るさを抑えた柔らかいアイボリーや、温かみのあるオフホワイトがいいと言われています。
色は視覚だけでなく皮膚でも感じられるので、パジャマや下着など就寝時に身につける物や寝室の色を選ぶ際は、“質の良い睡眠のための基準”で選ぶのもいいかもしれませんね。
寝ている時も、色の情報を肌から取り入れて睡眠に影響を与えています!